訪問看護に資格は必要？

在宅で療養生活を送る方のお宅に訪問し医療処置を行う訪問看護師。
これから働こうと思っている方にも、更なるスキルアップを目指したい方にも参考になる、訪問看護に役に立つ資格についてまとめました。

訪問看護師で必須な資格

訪問看護師として働く場合、看護師または准看護師の資格を持ち、訪問看護ステーションまたは訪問看護を実施している病院・クリニックに所属している必要があります。
臨床経験は必須ではありませんが、緊急時の対応を含めた医療処置の他に、家族や在宅生活を支える全てのスタッフとの連携など幅広く一人で対応する必要があります。

そのため臨床経験3年以上あると良いと言われていますが、最近では研修や教育体制を整えて新卒でも積極的に採用しているところも増えてきています。

訪問看護師に役立つ資格

訪問看護師として働くうえで持っていると役に立つ資格に、日本看護協会から「特定の看護分野で熟練した看護技術・知識を持つ」と認められた看護師に与えられる認定看護師資格があります。
経験を積み重ねながらの成長にプラスして、専門的な知識と更なるスキルを身につけた「在宅ケア認定看護師」の資格を持つ看護師は、徐々に増えてきています。
高い専門性を活かして、事業所等でのリーダー的な存在として活躍している方も多くいます。

更なるスキルアップのためのおすすめの資格

訪問看護師として更なるスキルアップをするためのおすすめの資格には、特定の専門看護分野の知識・技術を深め、卓越した看護を実践できると認められた「専門看護師」や、介護を必要とする方が自立した生活を送るために必要なサポートに関して専門的な知識やスキルをもっていると認定される「ケアマネージャー」などの資格があります。

また、近年認知症や精神的な病を抱えている方も増えていることから「認知症ケア指導管理士／認知症ケア専門士」、「日本アロマセラピー学会認定臨床看護師」などの資格も注目を集めています。

訪問看護師のキャリアとキャリアアップ方法
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訪問看護師になる前に身に着けておきたい実務経験

一人で幅広い看護業務に対応していかなくてはならない訪問看護師になるには、基本的には臨床での経験が必要になってきます。
臨床経験にプラスして、あらかじめ作成された手順書に基づいて、一定の診療の補助（＝特定行為）を行える看護師を養成する「特定行為研修」を修了することで、医師の指示をその都度待たずに特定行為を行うことができるようになり、訪問看護師としてスキルアップできます。

また、介護保険・医療保険をはじめとする様々な制度についても基本的な知識を持っておく、簡潔で伝わりやすい記録を書く工夫や、多職種の方とコミュニケーションをとることなども経験があると良いでしょう。

認定資格のための試験内容

訪問看護師に役に立つおすすめの3つの資格を得るための試験内容についてまとめてご紹介します。

認定看護師

認定看護師になる条件としては、看護師実務が5年以上（認定看護分野3年以上含む）、認定看護師教育機関には「A課程」と「B課程」があり、B課程認定看護師教育機関では1年以内に800時間程度の教育を受けることが必要です。
認定看護師試験は認定看護師教育基準カリキュラムに沿った基礎知識問題を中心とした内容で、マークシート形式の筆記試験のみで行われます。

専門看護師

専門看護師になる条件としては、看護師実務が5年以上（専門分野3年以上含む）、かつ看護系の大学院の修士課程（専門看護師コース）を修了し、そして必要な単位を取得したあとに認定審査に合格する必要があります。

ケアマネージャー

ケアマネージャーになる条件としては、看護師資格を持っている場合、実務経験が5年以上と従事日数が900日以上あれば受験が可能です。試験範囲は医療や介護全般に関連する法律なども含まれます。試験合格後に「介護支援専門員実務研修」を修了すると資格を得ることができます。

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